1日1個のリンゴは医者を遠ざける
「1日1個のリンゴは医者を遠ざける」これはウェールズ地方に古くから伝わることわざです。
それだけリンゴが健康にもたらす効果・効能が優れているという意味です。
リンゴはあらゆる病気の予防や改善に役立つ、病気知らずの果物と言えます。
最新の研究では、1日に1個のリンゴを食べると死亡率が30%以上低下するという結果まで出ています。
注目すべきはリンゴに含まれるファイトケミカル(ケルセチン、ポリフェノール)とカリウムの多さです。
病気の予防には、このファイトケミカルの優れた抗酸化作用によるものが多く、また、カリウムをはじめとしたミネラル類も豊富に含まれており、これらがファイトケミカルのはたらきを助けるため、リンゴを食べると病気の予防効果を高めるのではないかといわれています。
リンゴの効果
リンゴには、健康面だけでなく美容面にも効果があるといわれています。
こちらでは、そんなリンゴの効果についてご紹介します。
ガンの予防
複数の研究で、リンゴの摂取量と癌のリスク低下に関連性が見られることが示されています。
特に有効性が確認されているのが肺ガンであり、2000年・ハーバード大学医学部の研究では発症リスクが21%減と、1997年のフィンランド国立ヘルシンキ国立公衆衛生研究所の発表でも高い効果が確認されています。
アレルギー性喘息の予防
リンゴの食物繊維『ペクチン』がヒスタミンの過剰分泌を抑えることで、喘息を予防する効果あるといわれています。
ちなみにヒスタミンの抑制は、喘息以外のアレルギー性の病気の予防にも役立ち、花粉症やアトピー性皮膚炎などにも効果があります。
血液系の病気を予防
血中の中性脂肪や悪玉コレステロールを分解するため、血液をサラサラにし、血液系の病気を予防してくれます。
アルツハイマーの予防
神経を保護し、アルツハイマー病などの神経性疾患の予防に有効。
リンゴジュース濃縮物は食事後に脳の神経伝達物質『アセチルコリン』の量を維持する効果にも優れているというデータも。
総じて、リンゴはアルツハイマー等の予防にも効果的であることが示唆されています。
これはリンゴに含まれる豊富な抗酸化物質によるもので、食事中の酸化原因を取り除く作用に優れているからだと考えられています。
肥満の予防
脂肪の蓄積を防ぎ、肥満の予防やダイエット効果が期待できます。
2型糖尿病の改善
1日に1個以上リンゴを食べる女性は食べていない女性と比較して、2型糖尿病のリスクが28%も低いとの研究結果もあります。
これはリンゴの食物繊維であるペクチンの作用によるもの。
腸にはたらきかけ、糖質の吸収を穏やかにします。加えて、リンゴの果糖フルクトースは比較的、体に吸収される量が少ないことも2型糖尿病の改善に役立つといわれています。
腸内環境を改善
リンゴの皮に含まれるペクチンは、腸内環境を改善する作用が非常に高いことがわかっています。
腸の中で乳酸菌など善玉菌の繁殖を助けてくれる整腸作用もあるので、便秘や下痢と言ったお腹の不調を改善してくれます。
この腸に対する抜群の作用が、毒素や内臓脂肪の蓄積、炎症を抑え、肥満やそれに由来する病気を予防できると考えられます。
また、リンゴの皮に含まれる食物繊維(ペクチンも含む)は便秘の解消にも優れた効果があることも広く知られており、様々な研究がリンゴは『腸にいい食べ物』であることを示しています。
関節機能の改善
リンゴに含まれる抗酸化物質は、炎症の原因となる活性酸素を抑制するはたらきがあり、これが関節の機能改善に効果的であると考えられます。
疲労回復効果
柑橘類に含まれる「クエン酸」という成分は、リンゴにも多く含まれています。
クエン酸は、体内でエネルギー代謝をおこなう「クエン酸回路」という仕組みの中心的成分。
クエン酸を摂取してクエン酸回路を働かせることにより、疲労物質の分解がおこなわれ、その結果、疲労回復につながるのです。
美肌効果
リンゴに含まれるプロシアニジンなどのポリフェノールには強い抗酸化作用があり、活性酸素を減らす作用が認められています。
活性酸素を減らせれば、シミ・そばかすができにくくなり、美肌効果が期待できますね。
口臭対策
口臭の原因のひとつに、「アリシン」というニオイ成分があります。
リンゴに含まれるリンゴ酸には、このアリシンを分解する作用が認められているため、口臭対策効果が期待できます。
効果的な食べ方
こうしたリンゴの効果・効能を得るためにはどんな食べ方がいいのでしょうか?
1日半分では効果が得られず、2個では果糖の摂り過ぎでかえって体に負担をかけてしまいます。
リンゴのペクチン(食物繊維)の過剰摂取により腹痛や下痢を引き起こす可能性があるため、1日1個がおすすめです。
皮ごと食べる
ケルセチンやリンゴポリフェノールなどのファイトケミカルやペクチンをはじめとしたリンゴの栄養成分は、皮に多く含まれるため、皮ごと食べることがとても重要です。
残留農薬に気をつけましょう
リンゴを皮ごと食べる時に気をつけて欲しいのが、残留農薬です。
特にリンゴの表面(皮)は農薬が残留しやすい部位。そのまま食べると栄養と一緒に農薬まで摂取してしまいます。
これを避けるため、必ず残留農薬を洗い落としてから食べるようにしましょう。
こんなに効果が素晴らしいリンゴですが、実は環境ワーキンググループ(EWG)の発表する『残留農薬の多い果物・野菜ランキング』に毎年必ずTOP10入りしているほど危険な果物です。
環境ワーキンググループ(EWG)とは、非営利の環境保護団体で2004年以来毎年、消費量の多い果物と野菜47品目の残留農薬を調べ、ランキングをまとめています。
食べる時間帯も気をつけよう
いつ食べるのが効果的か?それは朝が一番おすすめです。
リンゴは果糖が多く含まれているため、寝る前など夜に果糖を摂取すると脂肪になりやすいため控えたほうが良いでしょう。
朝は排出の時間と言って、夕方よりも排泄の働きが活発です。
その時間帯に消化・排泄を促す酵素・食物繊維を摂ると排泄を助けてくれるのです!
最後に
健康・美容に素晴らしい効果があると言われるリンゴ。
美味しく食べて、あなたの健康に役立ててみてはいかがでしょうか?