意外と知らない活性酸素とは?カラダがサビる?
意外と知らない活性酸素とは?カラダがサビる?

美容や健康への関心が高い人であれば、「活性酸素」という言葉を目にする機会は多いのではないでしょうか。

しかし、「身体によくない物質だ」ということをなんとなくわかってはいても、活性酸素がどういうものなのかを詳しく理解している人はあまり多くはないでしょう。

こちらでは、活性酸素についてわかりやすくご紹介しています。

活性酸素とは?

活性酸素とは?
活性酸素とは、酸素物質が反応性の高いものに変化したものの総称をさします。

活性酸素というのは、読んで字のごとく「活発な酸素」のことです。

それでは何が活発なのかというと、「酸化させる力」が非常に強力なのです。

人は普通に生活しているだけでも体内では活性酸素が作られています。

私たちは何気なく呼吸をしますが、その時に酸素を吸い込み、その大気中から取り込んだ酸素が体の中で反応性の高いものに変化をして、活性酸素になります。

呼吸で取り入れた酸素のうち、約2%ほどが活性酸素になると言われています。

一般的に「活性酸素」というと、体内で作られるスーパーオキシド・ヒドロオキシラジカル・過酸化水素・一重項酸素この4つの活性酸素のことを指します。

ちなみに活性酸素の話をする際に「フリーラジカル」という言葉も耳にしますので、こちらでご紹介します。

先述した4つの活性酸素の中でフリーラジカルと呼ばれるものは「スーパーオキサイド」と「ヒドロキシラジカル」です。

※フリーラジカルとは?
物質を構成する原子の中心には「原子核」と呼ばれるものがあり、その周辺を電子がまわっています。
この電子数が2個の物質は非常に安定しているのですが、1個(もしくは奇数個)の場合には安定しません。
物質を安定させるため、他の物質から電子を奪ってしまいこれがフリーラジカルです。

活性酸素になると、その他の物質と結合して酸化する働きが強くなります。

これらの体内で変質した酸素は「活性酸素」と呼ばれています。

酸素が他の物質と反応することを「酸化反応」と呼びます。
金属が酸素と結びついてボロボロに錆びるように、細胞と活性酸素が結びつくと細胞は老化し、その結果、様々な病気や体の不調を引き起こしてしまうと言われています。

酸化力が強いということは殺菌作用も強いということですので、体内に入り込んだ細菌類を駆除してくれる役割を持っています。

また、酵素の働きを促進する効果もあります。活性酸素があるからこそ、身体中の細胞は健康を維持することが可能なのです。

活性酸素の影響

活性酸素の影響
活性酸素は体内で殺菌作用などのプラスの働きをする一方で、過剰に発生すると一転して体内の細胞を傷つけはじめる有害なものに変わります。

活性酸素は、時には体のなかで細菌と戦ってくれる素晴らしく良い物質です!

ですが、活性酸素が日々の生活により過剰に発生していると、細胞が傷つけられてしまうので、多くの問題が発生してしまうのです。

活性酸素の良い働き

活性酸素は、血液中の白血球で、体内に侵入したウィルスや細菌を攻撃してくれます。

また、日々体内で発生する「がん細胞」を攻撃・破壊してくれます。

体内で余った水素と結合して水にする働きもしています。

活性酸素の悪い働き

活性酸素は適量であれば細胞を保護してくれますが、量が増えすぎると、かえって細胞にダメージを与えることにもなってしまいます。

酸化と言われてもピンとこない人もいるかもしれませんが、体内の活性酸素が増えるということは身体をサビさせやすくするということなのです。

酸化すると細胞の老化が早まりますから、体内のあらゆる組織が衰えていきます。

お肌のトラブルや生活習慣病などは活性酸素が原因で引き起こされることが多いです

・老化
・肝炎、すい炎、腎不全など
・ガン、白血病
・心臓病
・脳血管障害
・高血圧
・糖尿病
・肌トラブル

活性酸素は体内のあらゆる場所にダメージを与えるため、これ以外にも多くの病気の原因となる可能性があります。

また、さまざまな組織の機能が低下することにより、総合的に病気の状態が作り出されることもあります。

活性酸素の過剰発生

活性酸素の過剰発生
私たちが生きている現代社会は、活性酸素などのを発生させる因子で満ちあふれているともいえます。

活性酸素を大量に発生させてしまう要因には、放射線や、パソコン・携帯電話から出る電磁波、紫外線、タバコ、アルコール、大気汚染、食品添加物、精神的なストレスなどがあります。

これらの要因をすべて完全になくすことは難しいですが、減らすことはできます。

抗酸化対策

抗酸化対策
活性酸素を過剰に発生させないために、日常できる抗酸化対策のご紹介です。

【日常できる抗酸化対策】
・タバコをやめる
・お酒の量を減らす
・ストレスの回避・解消
・紫外線を避ける
・抗酸化力を高める食品を食べる(ビタミンC、E、βカロテン、ポリフェノール、カテキン、リコペン、フラボノイド、セサミノール)

最後に

いかがでしたでしょうか?活性酸素についてご紹介しました。

問題とされているのは、過剰発生した活性酸素なのですね。

人は、もともとスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)やカタラーゼ、グルタチオンベルオキシダーゼなどの抗酸化酵素や体内にある抗酸化物質の働きで酸化を防いでいます

SOD酵素は、私たちの体内にもともと存在している、酵素の中でも強力な抗酸化作用を持つ酵素です。

「SOD」とは「Super Oxide Dismutase(スーパー・オキサイド・ディスムターゼ)」の略称で、「スーパーオキサイド」というのは活性酸素の別称です。

若いうちは「SOD酵素」が体内にたくさん存在しますが、年齢を重ねるにつれて生成されにくくなるので、その活動力が弱まることがわかっています。

また身体が不健康な状態だと、このような機能もうまく働きません。

睡眠・食事・運動などをうまく管理して、健康的な身体を維持することが必要です。

活性酸素が過剰発生しないためにも、出来ることから少しずつ、まずは小さな積み重ねから始めてみてはいかがでしょうか?